保険ランキング
旅館やホテルは大勢の方が宿泊されるため、様々なトラブルが発生する可能性があります。宿泊者に対するトラブルだけではなく、宿泊者同士のトラブルなど多岐に渡ります。
このページでは、旅館業やホテル業を営む業者向けの保険について簡単に解説します。
施設の欠陥や従業員の過失に備える保険
旅館やホテルの施設に不備があり、宿泊者がケガをされることがあります。
例えば、床の釘が出ていて、それを踏んだ宿泊客がケガをしたりする場合がこれにあたります。
あるいは、従業員が誤って宿泊者にケガを負わせたり、宿泊者の所有物を壊したりする場合があります。
例えば、コーヒーをこぼして宿泊者の洋服にかけてしまった場合がこれにあたります。
このような、施設の不備や従業員の過失によって、宿泊者にケガをさせたり、宿泊者の所有物を壊したりした場合に、企業が受ける賠償請求を補償する保険は、「施設賠償責任保険」です。
提供物に関するトラブルに備える保険
旅館やホテルでは、業務として宿泊客への食事の提供をしたり、浴衣などの衣服やタオルの貸与、コスメティック製品などの提供を行なっています。これらの提供物の不備によって、旅館やホテルが賠償請求を受ける可能性があります。
例えば、提供した食事で宿泊客が食中毒になったり、貸与したものが原因で宿泊客がケガをしてしまったりした場合、損害賠償責任が発生します。
これらのリスクに備える保険は「PL保険(生産物賠償責任保険)」です。
預かった宿泊者の所有物に関するトラブルに備える保険
旅館やホテルでは、クロークやフロントで宿泊者の荷物やお召し物を預かることがあります。これらの預かり品を失くしてしまったり、汚してしまった場合に、宿泊者から賠償請求を受ける可能性があります。
このリスクに備える保険は「受託賠償責任保険」です。
宿泊者同士のトラブルに備える保険
旅館やホテルでは、多くの見ず知らずの宿泊者が一同に宿泊されます。そのことにより、避けることができないのが、「宿泊客同士で引き起こしたトラブル」です。
例えば、以下のようなものがあります。
・宿泊客が開けた個室のドアが、廊下を歩く別の宿泊者に当たり、ケガをさせた。
・宿泊客がレストランで飲み物をこぼし、別の宿泊客のお召し物を汚してした。
これらのトラブルは旅館やホテル側に全く責任がないものです。とはいえ、宿泊者間の問題とはいえ、これらのトラブルを解決しないと旅館やホテル側の評判やブランド価値を下げることになりかねません。
宿泊者が別の宿泊者から受けた賠償請求を補償する保険は、「旅館宿泊者賠償責任保険」です。
宿泊者の過失により旅館・ホテル側が損害を被った場合に備える保険
宿泊者が旅館やホテルの設備を誤って壊したり、従業員を誤ってケガをさせたりする可能性があります。
例えば、宿泊者がよろけて襖に穴を開けてしまったり、宿泊者が誤ってコーヒーをこぼし、ホテルの従業員にかけてしまい、火傷を負わせてしまったりする場合があり得ます。
旅館やホテル側は完全なる被害者であるが、宿泊者に対して賠償請求をすることはなかなか難しい判断になると思います。だからと言って、旅館やホテル側がこれらの費用を負担するのもおかしいと思われます。
これらのリスクに備えた保険は、「旅館宿泊者賠償責任保険」です。「旅館宿泊者賠償責任保険」は、宿泊者同士の賠償事故に加え、旅館やホテル側に賠償請求を受けた場合にも対象になります。
なお、賠償保険だからと言って、旅館やホテル側が実際に宿泊者に賠償請求をする必要はありません。宿泊者に事実関係の詳細を書いて文書を保険会社に提出すれば保険金が支払われます。
最後に
様々なトラブルが発生する可能性がある旅館やホテル業の保険についてまとめました。なお、このような保険を一括で加入できるセット商品「旅館賠償責任保険」があります。セット商品で加入すると網羅された補償の提供を受けられますので、ご検討してみてはいかがでしょうか。