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企業の職場環境は複雑化しています。正社員、派遣社員、パート・アルバイト、新卒や中途採用で雇用されている方など様々な立場や待遇の方がいらっしゃいます。
また、新入社員から一度退職して顧問として再雇用されている方まで、様々な世代の方が一緒な職場で働いています。さらに、近年でも同世代間でも価値観が多様化していると言われています。
企業側がどんなに社員の職場環境を良好なものにするよう努力していても、雇用にまつわる問題は発生し得るものです。したがって、どのような職場においても、雇用に関する問題は他人事ではありません。
このような環境下では、従業員が会社や役員を相手取って訴訟を起こすリスクは低くありません。このような賠償リスクを補償する保険として「雇用慣行賠償責任保険」があります。このページでは、「雇用慣行賠償責任保険」について解説していきます。
雇用に関する問題の種類
ハラスメント
皆さまがよくご存知のセクハラやパワハラなどの従業員の就業環境を害する行為を言います。最近では、妊婦に対するマタニティーハラスメント(マタハラ)などの新種のハラスメントも発生しています。
不当解雇
就業規則などに違反するような解雇、退職の推奨、雇用契約の一方的な終了などを行なった際に、従業員側が不服を申し出る場合があります。
差別的行為
年齢や性別、国籍や宗教などを理由にして雇用や労働条件において差別することを言います。
人格権の侵害
誹謗中傷、名誉毀損、プライバシーの侵害などを言います。
不当な評価
不当な昇格拒否や降格、不採用、職種の変更、配置転換などを言います。
説明義務違反
労働条件などの説明を求められた時に、適切な回答を行わない行為を言います。
雇用に関する問題として、主にこれらの行為が挙げられます。一見単純な問題に見え、気をつければ防げるような行為に思えますが、実際には複雑化されている職場環境においては、特段の意図や悪意のない行動や発言が、被害者となる従業員に対しては苦痛を与えることになっています。
雇用慣行賠償責任保険の内容
これまで説明して参りました、雇用に関する問題が発生し、従業員から訴えられた結果、支払わなくてはならない損害賠償金を補償する保険が、「雇用慣行賠償責任保険」です。
この保険は単独でも加入できますし、また他の賠償保険や業務災害保険の特約として加入することもできます。
補償対象
会社から給料が支払われているすべての方が対象です。つまり、正規従業員、臨時社員、パート・アルバイトなどのすべての雇用形態の方も対象になります。保険商品によっては、派遣社員や取引先の関係者まで対応しているものがあります。
被保険者(損害賠償の原因となる行為を行なった者)
・会社
・役員
・従業員
・フリーランスとして従事する者
・ボランティア、インターンなど
保険金の種類
・法律上の損害賠償金(精神的苦痛による慰謝料も含む)
・訴訟費用(弁護士費用・文書作成費用・弁護士費用など)
最後に
このベージでは、「雇用慣行賠償責任保険」の必要性と補償内容について解説しました。複雑化して職場環境において、すべての従業員の言動を管理するのは不可能です。役員や従業員の思いかけない一言が他の従業員に苦痛を与え、訴訟になるケールもあります。このような訴訟が起これば、企業のブランドイメージの低下にも繋がる可能性もあります。企業防衛の意味でも検討が必要な保険です。
今後も今以上に労働環境に関する企業への要請は高まっていくと予測されます。つまり、「雇用慣行賠償責任保険」の必要性も高まっていくでしょうか。これを機会に一度、「雇用慣行賠償責任保険」の加入をご検討いただければ幸いです。