コロナ対応・休業補償保険まとめ

投稿日：2020年5月23日更新日：2020年5月24日

損害保険会社大手４社が休業補償を感染症の被害に備える保険について、新型コロナウイルスでの損害に保険金や見舞金を支払うことを決めたと発表しています。

休業補償がどうしても必要な飲食店やホテル業を営む企業にとっては、気になる保険であることは間違いないですが、どのような内容なのでしょうか。

解説してきます。

新型コロナウイルス感染症を補償するための商品改定について

損害保険会社大手４社の改定内容はほとんど同じです。

補償の内容	施設が新型コロナウイルス感染症に汚染され、保健所等の指示や命令に基づく消毒・隔離等の費用を支出することによって被る損害、およびその処置によって営業が休止または阻害されたために生じた損失
補償額	20万円（定額・保険期間中１回のみ）
開始日	2020年２月１日に遡って補償開始
対象契約	特定感染症による休業を補償をする特約が付いている契約

新型コロナウイルス感染症を補償するための商品改定

では、詳細を解説していきます。

ポイントは以下の通りです。

つまり、

まず、新型コロナウイルス感染者が営業する施設からでなければなりません。

ということは、自治体の休業要請などは補償の対象ではありません。

そして、施設を消毒する費用であったり、その期間の休業損失を補償します。

休業補償は、その期間＝「消毒している期間」の分だけです。

なお、現在、２、３日くらいで消毒は完了します。

補償の額は、定額20万円です。

あるに越したことはないですが、足りないですね。

2020年2月1日に遡って、この補償を特約が付帯されていたとします。

つまり、この補償に加入していたことにしてもらえるということです。

なお、過去のこのようなことは聞いたことがありません。遡って補償するということは画期的です。

対象契約は、４社ともに「特定感染症による休業を補償する特約または条項」がついている契約です。

特定感染症とは、保険会社が約款に列挙した感染症のことです。言い換えると、補償対象になる感染症を特定しています。インフルエンザなどのいくつかの感染症に限定しています。

もちろん、今回の新型コロナウイルスは「特定感染症」には該当しません。

上記の内容ではありますが、何に越したことはないですよね。

興味のある方はおつきあいのある代理店や保険会社に相談してください。この特約には、今からでも入れるそうです。

また、ある保険会社の話では、20万円の上限を越えて補償を提供しているそうです。

今般の新型コロナウイルスの感染拡大の影響で大きな損害を受けている飲食店やホテル業などを営む皆さまにお伝えするのは、心苦しいのですが、休業補償を感染症の被害に備える保険の内容は、極めて限定的です。また、補償額も十分ではないと思われます。

ですので、現状では、政府や自治体の支援制度や金融機関の融資に頼らざるをえない状況です。