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作業主任者とは、ボイラー取扱作業など３１種類の定められている危険有害作業の指導等をする作業リーダーのことです。このページでは、作業主任者について解説します。なお、他の組織とは異なり、事業場の規模には関係なく、危険有害作業の区分によって選任義務があります。
作業主任者
作業主任者（第14）
（法14条）事業者は、高圧室内作業その他の労働災害を防止するための管理を必要とする作業で、政令で定めるものについては、都道府県労働局長の免許を受けた者又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う技能講習を修了した者のうちから、厚生労働省令で定めるところにより、当該作業の区分に応じて、作業主任者を選任し、その者に当該作業に従事する労働者の指揮その他の厚生労働省令で定める事項を行わせなければならない。
(平一一法八七・平一一法一六〇・平一五法一〇二・一部改正)
作業主任者の選任（令6,則16,18）
選任すべき事業場
事業場の規模には関係なく、危険有害作業の区分によって選任義務がある。
| N.O. | 作業主任者の名称 |
|---|---|
| 1 | 木材加工用機械作業主任者 |
| 2 | プレス機械作業主任者 |
| 3 | 乾燥設備作業主任者 |
| 4 | コンクリート破砕器作業主任者 |
| 5 | 地山の掘削作業主任者 |
| 6 | 土止め支保工作業主任者 |
| 7 | ずい道等の堀削等作業主任者 |
| 8 | ずい道等の覆工作業主任者 |
| 9 | 型枠支保工の組立て等作業主任者 |
| 10 | 足場の組立て等作業主任者 |
| 11 | 建築物等の鉄骨の組立て等作業主任者 |
| 12 | 鋼橋架設等作業主任者 |
| 13 | コンクリート造の工作物の解体等作業主任者 |
| 14 | コンクリート橋架設等作業主任者 |
| 15 | 採石のための掘削作業主任者 |
| 16 | はい作業主任者 |
| 17 | 船内荷役作業主任者 |
| 18 | 木造建築物の組立て等作業主任者 |
| 19 | 高圧室内作業主任者 |
| 20 | ガス溶接作業主任者 |
| 21 | 林業架線作業主任者 |
| 22 | ボイラー取扱作業主任者 |
| 23 | エックス線作業主任者 |
| 24 | ガンマ線透過写真撮影作業主任者 |
| 25 | 第一種圧力容器取扱作業主任者 |
| 26 | 特定化学物質作業主任者 |
| 27 | 鉛作業主任者 |
| 28 | 四アルキル鉛作業主任者 |
| 29 | 酸素欠乏危険作業主任者 |
| 30 | 酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者 |
| 31 | 有機溶剤作業主任者 |
| 32 | 石綿作業主任者 |
選任期限・報告義務・専属・専任
| 専任期限 | 期限の定めなし |
| 報告義務 | 報告義務なし （氏名を作業場の見やすい箇所に提示して、 関係労働者に周知しなければならない） |
| 専属 | 必要なし |
| 専任 | 必要なし |
資格要件（法14,則別表1）
作業主任者は、都道府県労働局長の免許を受けた者又は都道府県労働局長の登録を受けた者(登録教習期間)が行う技能講習を修了した者でなければならない。
職務（第14,則17）
①危険有害作業に従事する労働者の指揮のほか、危険有害設備の点検・管理などの労働者の危険又は健康障害を防止するための措置等を行う。
②事業者は、同一の危険有害作業を同一の場所で行う場合において、当該作業に係る作業主任者を２名以上選任したときは、それぞれの作業主任者の職務の分担を定めなければならない。
③作業主任者には作業場等を巡視義務はない。
労働基準監督署長の増員・解任命令
作業主任者には、増員・解任命令などの行政措置はない。
罰則
作業主任者が不在のまま危険有害作業を行うことは労働災害に直結する危険な行為であるため、選任義務違反等に以下のような罰則（懲役あり）が設けられている。作業主任者の罰則が最も厳しくなっている。
| 選任・設置義務の対象 | 違反時の罰則 |
| 作業主任者 | 6ヶ月以下の懲役 又は 50万円以下の罰金 |
| 安全衛生推進者 衛生推進者 | 罰則なし |
| 上記以外の管理者等・委員会 | 50万円以下の罰金 |
