【社労士試験】労働安全衛生法⑦（衛生管理者）

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このページでは、衛生管理者について解説します。衛生管理者は、安全衛生業務のうち、衛生に係る技術的事項を管理する実務者です。例えば、健康に異常のある者の発見、作業環境の衛生上の調査・改善などを管理します。

　

衛生管理者

衛生管理者（第12条）

（法12条）事業者は、政令で定める規模の事業場ごとに、都道府県労働局長の免許を受けた者その他厚生労働省令で定める資格を有する者のうちから、厚生労働省令で定めるところにより、当該事業場の業務の区分に応じて、衛生管理者を選任し、その者に第十条第一項各号の業務(第二十五条の二第二項の規定により技術的事項を管理する者を選任した場合においては、同条第一項各号の措置に該当するものを除く。)のうち衛生に係る技術的事項を管理させなければならない。
２　前条第二項の規定は、衛生管理者について準用する。
(昭五二法七六・昭五五法七八・平五法八九・平一一法八七・平一一法一六〇・一部改正)

衛生管理者の選任（令4,則7）

選任すべき事業場

全業種で常時50名以上の規模の事業場では選任が必要です。

事業場の規模	衛生管理者数
50名以上　200名以下	1名
200名超　500名以下	2名
500名超　1000名以下	3名
1000名超　2000名以下	4名
2000名超　3000名以下	5名
3000名超	6名

選任期限・報告義務・専属・専任

専任期限	事由発生日から14日以内
報告義務	遅滞なく所轄労働基準監督署長に報告
専属	（原則）その事業場に専属の者でなければならない （例外）２人以上の衛生管理者を選任する場合に、衛生 管理者の中に労働安全コンサルタントがいるときに当該者 のうち１人については、専属の者出なくてよい
専任	以下の２つに該当する場合には、少なくとも１人を 専任の衛生管理者としなければならない ①常時1000名を超える労働者がいる事業場 ②常時500名を超える労働者を使用する事業場で、 坑内労働その他の健康上特に有害な業務（深夜残業以外） 常時30名以上の労働者を従事させるもの

　

資格要件（第12条,則7）

衛生管理者は、都道府県労働局長の免許を受けた者その他厚生労働省令で定める資格を有する者でなければならない。

免許
①第１種衛生管理者免許
②第２種衛生管理者免許
③衛生工学衛生管理者免許

※なお、以下のものは、②第２種衛生管理者免許では不可
　農林畜産業、鉱業、建設業、製造業、電気・ガス・水道・熱供給業、運送業、自動車整備業、機械修理業、医療業、清掃業

資格
④医師、歯科医師
⑤労働衛生コンサルタント
⑥その他厚生労働大臣の定める者

　

職務（第12条,則11）

①統括安全衛生管理者が統括管理する安全衛生業務のうち、
　衛生に係る技術的事項を管理します。
②少ないとも毎週１回作業場等を巡視し、設備、作業方法
　又は衛生状態に有害のおそれがあるときは、直ちに、
　労働者の健康障害を防止するために必要な措置を講じな
　ければならない。
③事業者は、衛生管理者に対し、衛生に関する措置をなし得る
　権限を与えなければならない。

※「衛生に関する措置」とは
　　①健康に異常のある者の発見
　　②作業環境の衛生上の調査
　　③作業条件、施設等の衛生上の改善
　　④労働衛生保護具等の点検・整備
　　⑤衛生教育、健康相談等

労働基準監督署長の増員・解任命令（第12条2）

労働基準監督署長は、事業者に対して、衛生管理者の増員又は解任を命ずることができる。