「学資保険」(子供保険)とは、お子さんの高校や大学進学時に必要な教育資金の準備を目的とし、計画的に教育資金を作れる保険のことをいいます。
最近では、マイナス金利の影響から学資保険の返戻率も以前に比べて低くなってきており、学資保険以外での学費の準備方法にも注目が集まっています。
このページでは、「学資保険」の内容に触れながら、そのメリットデメリットについて解説していきます。
「学資保険」とは
文部科学省の統計によると、日本における標準的な進学ルート(私立幼稚園⇒国公立小学校⇒国公立中学校⇒国公立高等学校⇒私立大学)の教育コストは約1,074万円となります。
「学資保険」とは、このように高額なお子さんの教育費用を準備するための貯蓄型保険の1つです。
最も一般的な「学資保険」は、大学入学まで積立を行ない、大学入学時点で満期保険金を受け取るものです。途中で、中学校や高校の入学の時点で祝金を受け取れるものもあります。また、積立の期間が短いものや満期保険金の受け取りのタイミングがもっと早い(高校入学等)ものもあります。
その設計内容によって、返戻率が変わります。
単なる学資の「積立」のみならず、「保障」と「医療」がセットされているため、保険に属する所以です。
積立 | 10年間から大学入学直前まで積立するタイプなど 積立期間は様々なものがあります。また、年一括であったり、月払の商品もあります。 |
親(契約者)の 死亡保障 | 契約者がお亡くなりになった際に保障されます。「育英年金」「養育年金」と呼ばれる商品もあります。 |
子供(被保険者)の医療保障・死亡保障 | 被保険者が病気になり入院されたり、亡くなられた際に保障されます。 |
「学資保険」に加入するメリット
① 万が一の場合でも、保険料払込免除によって保険が継続できる
② 所得税がかかる満期金では、利息分が50万円までは非課税
③ 所得税・住民税の負担が軽減される
「学資保険」に加入するデメリット
① インフレに対応できない
② 途中解約すると元本割れする場合がある
③ 保険会社が破たんした場合に全額保護されるわけではない
最後に
「学資保険」は、お子さんの教育費を積み立てる保険商品です。インフレに対応できなかったり、途中で解約と損をするなどのデメリットがあるため、加入される際には慎重になる必要があります。
ただし、これほど高額な養育費を自分自身で貯めていくのは容易ではないため、有効な手段の一つであることは間違いないと思います。どこの保険会社の商品が良いかは慎重に検討していただければと思います。
また、「米ドル建終身保険」や「低解約変額保険」など他にも代用できる保険がありますので、そちらの検討も同時にされた方が良いと思います。