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日経TESTの5つの評価軸の1つのBASIC(基礎知識)の部分では、経済やビジネスを正しく理解するために必要な「経済・経営の基本常識」と「実務常識」を理解しているか問われます。この評価軸で出題されるのが、「中央銀行・金融政策」です。このページでは「中央銀行・金融政策」についてよく出題される部分について解説していきます。
日経TESTに関しては、以下のリンク先をご確認ください。
一国における金融組織の中核をなす銀行。特別法に基づき設立される。法定通貨の独占発券権を持ち、通貨量の調整をする銀行、銀行の銀行、国庫の支出・収納・保管や公債発行など政府の銀行としての業務を行い、これらの機能を通じて金融政策の運営にあたる。外国為替の管理・決済の集中機関としての役割ももち、国家間の金融協定では当事者とされています。
日本では日本銀行。セントラルバンク。中銀。各国の主な中央銀行として、米国の連邦準備制度理事会(FRB)・欧州中央銀行(ECB)・イングランド銀行(BOE)・カナダ銀行・ロシア中央銀行・ブラジル中央銀行・中国人民銀行・インド準備銀行(RBI)などがある。
政策金利
政策金利とは、政府から独立して金融政策を担う中央銀行が、景気や物価の安定を目的に上げたり下げたりする金利のことです。
景気上向き(物価上昇)時 | 金融引締(金利引き下げ) |
不況時 | 金融緩和(金利引き下げ) |
伝統的な金融政策
1990年代までの金融政策です。中央銀行が民間の銀行に貸し出す際の基準金利(公定歩合)を定めます。銀行はそれに連動して貸出金利や預金金利を定める仕組みです。
金利自由化進み、市場で取引されるお金(短期資金)の金利が指標になりました。その短期市場の金利を日銀が公開市場操作(銀行との間で主に国債を売ったり買ったりして市場に出回るお金を調整する)で誘導する目標が、政策金利の役割を果たしました。
・金融政策の目標:物価の安定
・物価安定の指標:消費者物価の上昇率(インフレ率)
金融引き締め | 金融緩和 | |
政策の目的 | 物価上昇を抑制 | 景気を刺激 |
政策金利 | 引き上げ | 引き下げ |
公開市場操作 | 売りオペ | 買いオペ |
通貨供給量 | 減少 | 増加 |
ゼロ金利政策
1999年2月、速水優日銀総裁が開始した、政策金利をゼロに誘導する政策です。
量的緩和政策
2001年3月から日銀で開始した政策です。日銀が銀行や証券会社が保有する債権(国債)などを買い、お金の「量」を増やす政策です。
アベノミクス
第2次安倍晋三内閣において、黒田東彦総裁の下実施している政策です。金融政策の目標の目安を消費者物価と定め、「2%の物価目的」を掲げています。マネタリーベースと呼ばれる資金供給量を2年間で2倍にすることを目標にしていました。
「量」だけでなく「質」ともに金融緩和を行なったことから、「異次元緩和」と呼ばれました。「質」の緩和とは、上場投資信託(ETF)を通じて株式や不動産投資信託(J-REIT)などのリスクのある資産も買い入れの対象に含めたことを意味しています。
マイナス金利政策
2016年2月くらいから開始した政策です。日銀当座預金の一部(政策金利残高)に対する金利をマイナス0.1%にしました。長期金利の指標である「10年物国債の利回り」が0%になるよう誘導する政策です。
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