楽天証券は「ポイントが貯まる・使える投資サービス」として人気ですが、実際のルールは複雑です。
投資信託の保有ポイント、クレカ積立、ハッピープログラム、SPU、国内株・米国株での還元、ポイント投資の上限…。
この記事では、それらをひとつの記事で体系的に理解できるように整理しました。
「自分はいくら得しているのか?」「もっとポイントを増やせる方法はある?」という疑問に答えます。
楽天ポイントには「貯まる・使える」2つの方向がある
表の前に説明:
楽天証券では、ポイントは①投資で貯まる、②投資に使えるという2つの役割を持ちます。
| 区分 | 内容 | 対象サービス |
|---|---|---|
| ✅ 投資でポイントが貯まる | 手数料の1%還元・投資信託保有・SPUなど | 投信・国内株・米国株・マネーブリッジ |
| ✅ ポイントを投資に使える | 投信購入・クレカ積立・SPU達成 | 投資信託・投信積立・一部ETF |
投資信託の「保有残高ポイント(投信保有ポイント)」
表の前に説明:
楽天証券では、投資信託を保有しているだけで毎月ポイントが付与されます。ファンドの信託報酬によってポイント倍率が異なります。
| 信託報酬(税込) | 月間付与率(残高に対して) | 年換算 | 例:100万円保有 |
|---|---|---|---|
| 0.4%以上 | 年0.12%(月0.01%) | 1,200P/年 | 100万円 → 月100P |
| 0.2%~0.4% | 年0.06%(月0.005%) | 600P/年 | 100万円 → 月50P |
| 0.2%未満 | 付与なし | – | 低コストファンド対象外 |
✅ 例:eMAXIS Slim S&P500(信託報酬0.093%)は対象外。
✅ SBI・楽天VTIなどもほぼ対象外。アクティブ型なら付与されやすい。
楽天カード×投信積立(クレカ積立)のポイント付与
表の前に説明:
楽天カードで毎月5万円まで投資信託を積立でき、ポイントが還元されます。2024年から還元率が0.5%に減少しました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 毎月の上限額 | 50,000円 |
| 還元率 | 0.5% → 月250ポイント |
| 投資可能商品 | 投資信託のみ(国内株式は対象外) |
| SPU達成条件 | 月30,000円以上ポイント投資で+0.5倍 |
SPU(スーパーポイントアップ)との関係
表の前に説明:
楽天証券はSPU条件に含まれており、以下の条件で楽天市場のポイント還元率が+0.5倍になります。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 達成方法 | 「楽天ポイント10,000円分以上で投資信託を購入」or「クレカ積立3万円以上」 |
| SPU倍率 | 楽天市場の買い物で +0.5倍 |
| 注意点 | 通常ポイントのみ使用可。期間限定ポイントは不可。 |
ハッピープログラム(楽天銀行×楽天証券マネーブリッジ)
表の前に説明:
楽天銀行との連携「マネーブリッジ」を設定し、ハッピープログラムに登録すると投資・入出金でポイントが貯まります。
| ステージ | 条件 | ATM無料回数 | 他行振込無料回数 | 投資信託残高ポイント |
|---|---|---|---|---|
| ベーシック | 初期 | 0回 | 0回 | 0P |
| アドバンスト | 残高10万円以上 | 月1回 | 月1回 | +1P/月/10万円 |
| プレミアム | 残高50万円以上 | 月2回 | 月2回 | +3P/月/10万円 |
| VIP | 残高100万円以上 | 月5回 | 月3回 | +5P/月/10万円 |
| スーパーVIP | 残高300万円以上 | 月7回 | 月3回 | +10P/月/10万円 |
✅ 例:100万円の投資信託→毎月50P、年間600P貯まる。
国内株式・米国株取引のポイント還元
表の前に説明:
投資信託とは異なり、国内株式・米国株でもポイント還元があります(手数料の1%)。
| 商品 | ポイント付与対象 | 還元率 | 上限 |
|---|---|---|---|
| 国内株取引 | 売買手数料の1% | 1% | 取引ごとに上限あり |
| 米国株式 | 取引手数料の1% | 1% | 取引上限あり |
| IPO・ETF | ポイント付与なし | – | – |
どれだけ貯まる?年間100万円投資した場合のポイント試算
表の前に説明:
投信積立(月5万円)+保有残高100万円のケースを想定し、年間還元ポイントを試算しました。
| 項目 | 月P | 年P |
|---|---|---|
| クレカ積立5万円(0.5%) | 250P | 3,000P |
| 投信保有100万円(0.1%) | 100P | 1,200P |
| ハッピープログラム(VIP) | 50P | 600P |
| 合計 | 400P | 4,800P(年) |
注意点・損しやすいポイント
- 期間限定ポイントは投資に使えない
- 信託報酬0.1%以下の投信は保有ポイント対象外
- 楽天カード積立の還元率は1%→0.5%に低下済み
- 米国株・ETFの購入にポイントは使えない
- ポイント投資でも利益が出たら譲渡益課税対象(税金は普通にかかる)
✅ まとめ|最大還元を狙うなら「この順」
| 手順 | やること | 理由 |
|---|---|---|
| ① | 楽天銀行+証券でマネーブリッジ設定 | 金利0.10%+ポイント還元 |
| ② | ハッピープログラム登録 | ATM・振込無料+保有ポイント増 |
| ③ | 楽天カード積立(月5万円) | 0.5%還元・SPU対象 |
| ④ | 投信保有を100万円以上に | 保有ポイント+SPU効果 |
| ⑤ | 不要なら楽天市場でポイント消費 | 投資+生活費の両取り |

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