2024年に始まった新NISA制度。投資初心者の関心が高まる一方で、口座開設を途中でやめてしまう人が急増しています。
原因は、手続きが「思ったより複雑」「本人確認が通らない」「証券会社の選び方がわからない」といった点にあります。
この記事では、一般的なNISA口座の作り方とあわせて、
主要4社(楽天証券・SBI証券・マネックス証券・auカブコム証券)の開設フローと違いを図解で解説します。
NISA口座の基本構造と開設の流れ
💬 まずは、どの証券会社を選んでも共通する「NISA口座開設の全体フロー」を整理します。
この流れを理解しておくと、途中離脱のポイントが見えやすくなります。
手順 | 内容 | 注意点 |
---|---|---|
① 証券会社の口座開設申込 | 個人情報入力・本人確認書類提出 | マイナンバーカードのアップロードに対応しているか確認 |
② NISA口座の開設申請 | 税務署への確認手続き(自動申請) | 他社で既にNISAを持っていると時間がかかる |
③ 審査完了・利用開始 | 通常1〜2週間で開設完了 | 証券会社によっては本人確認後すぐ利用可 |
✅ NISAは「1人1口座」ルールのため、他社に変更する際の重複申請ミスが離脱の主要因になっています。
③ 途中離脱が増える主な理由3つ
💬 次に、最近の「NISA離脱増加」の背景を整理します。
金融庁や証券各社のヒアリング情報から共通する3つの要因が見えてきます。
離脱要因 | 内容 | 対策 |
---|---|---|
本人確認でつまずく | スマホ撮影・マイナンバー認証でエラー | 事前に明るい環境で撮影/ブラウザ推奨確認 |
証券会社選びに迷う | 各社の特典・アプリUIが異なる | 比較表で最適な1社を決める |
税務署確認で遅延 | 他社NISAを保有中/名義不一致 | 旧口座の廃止手続きを先に行う |
💡 特に「楽天→SBI」などの乗り換え申請では、重複申請扱いで1〜2週間ストップするケースが多発しています。
④ 証券会社別|NISA口座の開設フロー比較
💬 ここからは、主要証券会社ごとのNISA開設フローと特徴を比較します。
どの会社が「早い」「わかりやすい」「離脱しにくい」かを確認しましょう。
証券会社 | 申込方法 | 本人確認手段 | 開設スピード | 特徴 |
---|---|---|---|---|
楽天証券(Rakuten Securities) | アプリ/Web | スマホ認証・マイナンバー自動読み取り | 約3〜5営業日 | 楽天銀行連携(マネーブリッジ)で利便性◎ |
SBI証券(SBI Securities) | アプリ/Web | スマホ認証/郵送対応 | 約1〜2週間 | 乗り換え時の処理がやや複雑 |
マネックス証券(Monex Securities) | Web中心 | スマホ認証(eKYC対応) | 約3営業日 | マイナンバーカード対応がスムーズ |
auカブコム証券(au Kabucom) | アプリ/Web | au ID連携 or 手動入力 | 約1週間 | au PAY残高連携あり、アプリUXが高評価 |
✅ 現在、最短開設はマネックス証券(3営業日)。
ただし「楽天×マネーブリッジ」や「au×Ponta」など、経済圏連携の利便性も重要な判断軸です。
⑤ 各社の「つまずきポイント」と対処法
💬 次に、ユーザーが途中離脱しやすい箇所を、証券会社別に整理します。
この対策を知っておけば、開設ストレスを大きく減らせます。
証券会社 | 離脱しやすい箇所 | 対処法 |
---|---|---|
楽天証券 | マイナンバー登録時のアプリ不具合 | Webブラウザ版で再登録可 |
SBI証券 | 他社NISAからの乗り換え申請 | 廃止通知書を先に発行依頼 |
マネックス証券 | スマホ撮影の反射エラー | 白背景+明るい照明で再撮影 |
auカブコム証券 | au IDログインの二重登録 | 旧口座の紐づけ削除が必要 |
💡 特に「廃止通知書の郵送待ち」が離脱の最大要因。
各社ともデジタル化対応を進めていますが、2025年時点では完全オンライン化は未達です。
⑥ NISA口座開設にかかる日数まとめ
💬 実際にどれくらいで取引を始められるのか、開設日数をまとめました。
急ぎたい人は、マイナンバーカード認証対応の証券会社を選ぶのがポイントです。
証券会社 | 開設日数(目安) | 備考 |
---|---|---|
楽天証券 | 約3〜5営業日 | 楽天銀行連携でスムーズ |
SBI証券 | 約1〜2週間 | 乗り換え時は要注意 |
マネックス証券 | 約3営業日 | 最短・スマホ完結 |
auカブコム証券 | 約5〜7営業日 | au ID連携で簡略化可 |
✅ 最短はマネックス証券の3日。
ただし「経済圏連携の利便性」まで含めると、楽天証券のバランスも高い評価です。
⑦ どの証券会社で作るべき?タイプ別おすすめ
💬 最後に、ライフスタイル別のおすすめ証券会社を整理します。
手数料・経済圏・UXのどれを優先するかで選択が変わります。
タイプ | おすすめ証券会社 | 理由 |
---|---|---|
楽天経済圏ユーザー | 楽天証券 | 銀行・ポイント・NISAの一元管理が可能 |
PayPay・LINE利用者 | SBI証券 | PayPay銀行連携/Tポイント運用対応 |
スマホ完結で早く始めたい | マネックス証券 | 申込から最短3日で投資開始 |
au/Pontaユーザー | auカブコム証券 | au IDで連携スムーズ |
✅ 初心者なら「自分の普段使いアプリと親和性が高い証券会社」を選ぶのが鉄則です。
⑧ まとめ|NISA口座開設は「途中離脱を防ぐ設計」がカギ
要点 | 内容 |
---|---|
手続き自体はオンライン完結可 | ただし本人確認・重複申請で離脱しやすい |
マイナンバーカード認証対応が重要 | 開設スピード・ストレス軽減につながる |
経済圏連携で“使いやすさ”に差 | 楽天・PayPay・auそれぞれの特典を活用 |
💡 離脱を防ぐコツは「準備」と「相性」。
事前に必要書類とスマホ環境を整え、自分に合う証券会社を選ぶことが成功のポイントです。
コメント