ブラック企業ランキング
著者はブラック企業と呼ばれている損害保険会社に10年間勤めました。土日出勤はもちろんのこと、早朝5時半(始発から)深夜12時まで働くこともザラでした。
今だから言えるブラック企業で働いた経験を共有することで、今ブラック企業で働き辛い思いをしている方や転職を考えてる方の参考になればと思います。
最大のムダ会議=見込み会議
日本全国どんな会社でも同じことがよく言われているが、長時間の会議とノルマのパワハラです。
著者が勤めていた損害保険会社にも『見込み会議』と言う超絶ムダな会議がありました。
『見込み会議』:今月の目標とその進捗について話す会議です。月に3回ありました。
①月初に目標(ノルマ)を立てる会議
②月中に目標(ノルマ)の進捗を確認する会議
③月末に目標(ノルマ)を達成しているかを確認する会議
Part①月初に目標(ノルマ)を立てる会議
各自の見込みを発表
会議のはじめに、営業マン一人一人が今月の数字の見込みを順に発表していきます。損害保険には、自動車保険や火災保険などの様々な商品があるのですが、その種類毎に見込みを設定する必要があります。
例えば、
「火災保険:新規獲得10件500万円、更新見込み5件300万円。
その根拠は、見込みの案件が20件あり、この代理店の成約率は…」
のような形で発表していきました。
1人10分×8名なので、それだけで既に1時間半くらい経過 笑
会議の開始時刻が22時だったりするので、この時点でもう23時半だったりします。
それよりなによりも笑えるのが、損害保険の営業は間接営業なので、そもそも正確な見込みは分かりようがないのです。
(memo)
損害保険会社では、直接保険を顧客に販売する訳ではなく、自動車ディーラーや保険ショップなどの代理店を通して保険を販売します。そのため、保険会社の社員は、代理店への営業を行います。複数の保険会社の商品を扱える代理店に対して、自社の商品の強みをアピールして、自分の会社の商品を販売してもらうように営業をします。したがって、実際に販売するのは代理店の方で、正確な見込み立てるのは不可能の近いのです。
それにも関わらず見込みを外すと「ダメな社員」としてのレッテルを貼られます。
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なので、保険会社の社員は代理店に「今月どのくらい売れそうですか?」って、電話をするように強いられます。
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代理店からするとこんな電話ばかり毎月されたら、嫌なので、代理店から嫌われます。
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結論:代理店から契約がもらえず、ダメな営業マンになります!!
ポイント
なので、著者はテキトーに数字を出してました。(代理店にしつこく今月の見込みを聞かないだけで、割と評価が上がり、契約がもらえました)
会社の方針に従順に従うと、かえって会社の目指していることを達成できない!!
目標数字に見込みを合わせる作業
当時保険のマーケットは、高齢化や人口減少や若者の車離れのように縮小傾向にありました。
しかし、うちの会社のノルマは、前年プラス10%!!(激ムズです)
なのにも関わらず、部署としては、毎月前年プラス10%で目標を立てるように強いられました。
ですので、各自が出した見込みを足しわせて、そのノルマに達していない場合、(達することが稀)誰がノルマを乗せるかの争いが始まります!!
例えば、
(Aさん)「Bさんの代理店、先月契約増えていたので、もう少し乗せれるよね?」
(Bさん)「ああ、今月はないって言ってます。なので難しいです。」
(Aさん)「いやいや、あるでしょ、少しは?」…
みたいなやりとりを永遠にしていました。
ひどい時は深夜4時まで!!
「そもそも、この作業して数字増えないから、意味ないよね」ずっと思う日々
だからと言って、自分の目標を上げると、月末ひどいことになります。
でも、これってほぼ全員が思っていること。なのに変わらない変な話!!
本日のブラック企業のあるある
全員おかしいと思っているのに、疑問に持ちながら会社の方針に従ってる。そして、みんな地獄!!
(続く)