日経TESTの5つの評価軸の1つのKnowledge(実践知識)では、ビジネスパーソンが課題解決のために必要な実践的な知識が身についてるかどうかを測る評価軸です。この評価軸でよく出題されるのが、「農産物(植物性油)」です。このページでは「農産物(植物性油)」についてよく出題される部分について解説していきます。
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ひまわりの種子の生産
ひまわりの種子の生産量
原産地は北アメリカです。高さ3mくらいまで成長し、夏から秋にかなり大きな黄色の花を咲かせます。種は長卵形でやや平たい。種皮色は油料用品種が黒色であり、食用や観賞用品種には長軸方向に黒と白の縞模様があります。
ひまわりの種子の生産は全世界合計で4753万トンです。1位はウクライナ🇺🇦 です。なお、1990年当時は2271万トン、1位はソ連でした。日本ではほとんど生産がありません。
国名 | 1990年 | 2016年 |
🇺🇦 ウクライナ | – | 1363万トン(28.8%) |
🇷🇺 ロシア | 640万トン(28.2%) | 1101万トン(23.3%) |
🇦🇷 アルゼンチン | 390万トン(17.2%) | 300万トン(6.3%) |
🇨🇳 中国 | 134万トン(5.9%) | 259万トン(5.5%) |
🇷🇴 ルーマニア | 56万トン(2.5%) | 203万トン(4.3%) |
出典:FAOSTAT 1990年,2016年
菜種の生産
菜種の生産量
原種は、西アジアから北ヨーロッパの大麦畑に生えていた雑草で、農耕文化と共に移動したと考えられています。漢代の中国に渡ると栽培作物となり多様な野菜を生むなど、東アジアで古くから栽培されています。日本では弥生時代以降から利用されたと言われています。
菜種の生産は全世界合計で6886万トンです。1位はカナダ🇨🇦 です。なお、1990年当時は2443万トン、1位は中国🇨🇳 でした。日本では0.4万トンとほとんど生産がされていません。
国名 | 1990年 | 2016年 |
🇨🇦 カナダ | 327万トン(13.4%) | 1842万トン(26.8%) |
🇨🇳 中国 | 696万トン(28.5%) | 1528万トン(22.2%) |
🇮🇳 インド | 413万トン(16.9%) | 680万トン(9.9%) |
🇫🇷 フランス | 198万トン(8.1%) | 473万トン(6.9%) |
🇩🇪 ドイツ | 209万トン(8.6%) | 458万トン(6.7%) |
出典:FAOSTAT 1990年,2016年
ゴマの生産
ゴマの生産量
アフリカ原産とされる一年草で、紀元前14世紀ころには、古代エジプトや古代インドで栽培されていたと言われています。
草丈は約1メートル(m) になり、夏(8月)、葉腋に白色の花をつけ、秋に結実して実の中に多数の種子を含みます。生育後期の乾燥にはたいへん強く、逆に多雨は生育が悪くなります。
ゴマの生産は全世界合計で6112千トンです。1位はタンザニア🇹🇿 です。なお、1990年当時は2379千トン、1位はインド🇮🇳 でした。日本ではほとんど生産がされていません。
国名 | 1990年 | 2016年 |
🇹🇿 タンザニア | 29千トン(1.2%) | 940千トン(15.4%) |
🇲🇲 ミャンマー | 207千トン(8.7%) | 813千トン(13.3%) |
🇮🇳 インド | 835千トン(35.1%) | 798千トン(13.1%) |
🇨🇳 中国 | 469千トン(19.7%) | 648千トン(10.6%) |
🇸🇩 スーダン | 80千トン(3.4%) | 525千トン(8.6%) |
出典:FAOSTAT 1990年,2016年
コプラ油の生産
コプラ油の生産量
ココヤシの果実の胚乳を乾燥したもの。灰白色で約40-65 %の良質脂肪分を含みます。主に東南アジア諸国や太平洋諸島で生産され、住民の貴重な現金収入源となっています。
コプラ油の生産は全世界合計で3106千トンです。1位はフィリピン🇵🇭 です。なお、1990年当時は3359千トン、1位はフィリピン🇵🇭 でした。日本ではほとんど生産がされていません。
国名 | 1990年 | 2016年 |
🇵🇭 フィリピン | 1463千トン(47.1%) | 1109千トン(35.7%) |
🇮🇩 インドネシア | 760千トン(24.5%) | 911千トン(29.3%) |
🇮🇳 インド | 288千トン(9.3%) | 394千トン(12.7%) |
🇻🇳 ベトナム | 120千トン(3.9%) | 157千トン(5.0%) |
🇲🇽 メキシコ | 126千トン(4.1%) | 127千トン(4.1%) |
出典:FAOSTAT 1990年,2016年
パーム油の生産量
アブラヤシの果実から得られる植物油です。通常ギニアアブラヤシ(学名 Elaeis guineensis)から得られます。飽和脂肪酸が多くその内訳はパルミチン酸が最も多く、次に一価不飽和脂肪酸のオレイン酸に富み、およそ8割をこの2つの脂肪酸で占めます。同じアブラヤシから得られるものとしてパーム核油があります。パーム油が果肉から得られるのに対し、パーム核油は種子から得られるもので、組成も性質も異なります。
アブラヤシ E. guineensis は、東アフリカのジャングルに起源があると考えられており、パーム油はファラオの時代(5千年前)のエジプトで使われていたとされます。
西アフリカの アブラヤシ E. guineensis については、ポルトガル人が15世紀にブラジルなどの熱帯諸国に導入したが、栽培については1848年にオランダ人がインドネシアに種を持ち込んだことに起源があり、その後シンガポール、マレーシアへと持ち込まれました。
1965年には、ロンドン(イギリス)でパーム油に関する国際会議が開催され、イギリスが熱帯作物の研究成果を普及するもので、イギリス人を除くと当時の最大生産国ナイジェリアの参加者が多かったです。しかし、ナイジェリアの内戦により生産量は低下し、アフリカのパーム油が国際市場に登場することはありませんでした。
1960年代には、マレーシアのゴム農園がアブラヤシ農園に転換しはじめ、1966年にはナイジェリアを上回る最大生産国となり、1980年代にはアメリカの大豆油産業と相対することになりました。主にポテトチップスの揚げ油として、アメリカでの輸入量は1965年には約3000トンほどだったものが、1975年には約44万トンとなり、マクドナルドといったファーストフード店でも使われ始めます。1980年代には、アメリカ心臓病予防協会も、動物性脂肪や、パーム油、パーム核油、ヤシ油をまとめる熱帯油の言葉によって、これらに含まれる飽和脂肪酸が心臓病のリスクを高めると呼びかけました。
しかし、1989年には、大豆油由来マーガリンは水素の添加によって同様にリスクを高めるトランス脂肪酸が多いことが明らかになっていくまで、1980年代にはアメリカでのパーム油の使用量は一時的に下落していました。
食用油とするほか、マーガリン、ショートニング、石鹸の原料として利用される。近年では、バイオディーゼルエンジンや火力発電の燃料としても利用されています。2009年時点で、世界で最も生産されている植物油です。
パーム油の生産は全世界合計で5733万トンです。1位はインドネシア🇮🇩 です。なお、1990年当時は1145万トン、1位はマレーシア🇲🇾 でした。日本ではほとんど生産がされていません。
国名 | 1990年 | 2016年 |
🇮🇩 インドネシア | 241万トン(21.0%) | 2928万トン(51.1%) |
🇲🇾 マレーシア | 609万トン(53.2%) | 1967万トン(34.3%) |
🇹🇭 タイ | 23万トン(2.0%) | 185万トン(3.2%) |
🇨🇴 コロンビア | 25万トン(2.2%) | 111万トン(1.9%) |
🇳🇬 ナイジェリア | 73万トン(6.4%) | 91万トン(1.6%) |
出典:FAOSTAT 1990年,2016年
なつめやしの生産
なつめやしの生産量
北アフリカか西南アジアのペルシャ湾沿岸が原産と言われています。
ヤシ科に属する常緑の高木である。ナツメヤシの果実はデーツ(Date)と呼ばれ、収穫した果実を乾燥させて保存性を増すこともできる。デーツは北アフリアや中東では主要な食品の1つであり、この地域を中心に広く栽培が行われています。
なつめやしの生産は全世界合計で8460千トンです。1位はエジプト🇪🇬 です。なお、1990年当時は3431千トン、1位はエジプト🇪🇬 でした。日本ではほとんど生産がされていません。
国名 | 1990年 | 2016年 |
🇪🇬 エジプト | 542千トン(15.8%) | 1695千トン(20.0%) |
🇮🇷 イラン | 516千トン(15.0%) | 1066千トン(12.6%) |
🇩🇿 アルジェリア | 206千トン(6.0%) | 1030千トン(12.2%) |
🇸🇦 サウジアラビア | 528千トン(15.4%) | 965千トン(11.4%) |
🇦🇪 アラブ首長国連邦 | 141千トン(4.1%) | 672千トン(7.9%) |
出典:FAOSTAT 1990年,2016年